初献血

私はこれまであまりにも自己中心的に生きてきてしまったため自身の「徳」の蓄積が足りず、ゆえに修行も滞っているような気がしてならない・・・・。
「ええい、こうなったら何でもやろう、チャンスさえあれば道で転げた幼児を助け、痴漢に合った女子高生を救い、お年寄りの荷物を持ち??とにかく身を投げ出そう」などとやけくそにすらなっていたこの頃。
会社に献血車が来たので、早速仕事を放り投げ出かけてきました。
これまで、痛いことは大の苦手で自ら進んで血を抜かれようなどと思ったことはなかったのです。


しかし献血といっても甘くはなく、いろんな関門がありました。
薬を飲んでいてはいけないし、複数の異性交遊!もだめ。
海外渡航のチェックもある。
血管の審査や採血しての比重チェックも終わり、いよいよ献血
私は200CC、と言われてしまいました。
ええっ!どうせなら沢山採ってほしかったのに・・・。
しかも朝食は豆乳野菜ジュースだけ、と言ったらウェハースを「食べてください」と渡されたのであせってぱくぱく食べると「もう一枚!」とまた渡される。
必死でイッキ食いしていると「急がなくて大丈夫ですよ」と言われずっこけました。


さあ、いよいよです。
係りの女性は「さあ、始まりますよ!」と気合いを入れて言ってくるので不安になる。
はっと見ると異様にとんでもなく太くて長い針である。
ありえない・・・。
しかも、しばらく痛いですよ!!と念を押されて私の不安も最高潮。
実際、しばらくの間、ちょっとどこでなく痛かった。
何とか、肉体から意識を離してがんばる。


しかし、周囲を見るとみんな涼しい顔で平気で針を刺してもらっている。
びびり屋の自分が情けなくなる。


その時まわりの人は男性だけだったが、あっというまに400CC採って終了コーナーへ移っている。
「ラーメンにしますか?歯ブラシにしますか?」と景品をチョイスしている。
私はたったの200CCなのに倍以上時間がかかっているではないか。
係りの人に「何で私はこんなに遅いんですか?血流どろどろとか?」と質問すると、「女性はみんな冷えやすい体質だから大体遅いから心配しないでね」と言われる。

中学の時、ふざけていて男子を追い回したんだけど、なかなか追いつかなくて悲しい気持ちになったことを思い出す。
小学生の時はこんなことはなかった。同等だったのに・・・。
男子と女子、普通に体力に差がついていくんだな、と。


やっと終了。
私は歯ブラシだ、と決意を固めていたのに200CCだからか、さっとボールペンを渡されて終わりでした。
のちに同僚の女性3人は、血管の細さや比重の問題で門前払いだったと聞き、まだ出来ただけよかったのかあ・・・と思いました。


聞くとけっこう、献血マニアの人がいました。
私はマニアになる自信はないけど、また機会があったら挑戦しよう。

献血車にはちっちのぬいぐるみがあったよ。